どのペアで取引したら稼げるのか知りたいです。
という疑問にお応えします。
この記事でわかること
- 初心者におすすめな通貨ペアはドル円
- 激しい値動きをする通貨ペアはおすすめしない
- スワップを目的なら高金利通貨を狙う
FX初心者におすすめな通貨ペア
FXを始めたばかりの初心者におすすめなのは、稼げることよりも損をしにくいペアを選択する方が良いと思っています。
稼ぐことばかりに目がいってしまうと、チャート分析に必要なスキルや、資産管理スキルが身につかないからです。
そうなると、値動きが激しいペアや運任せのトレードは厳禁!
結論からいうと、FX初心者におすすめなのは、流動性があり尚且つ値動きが素直な通貨ペア「USD/JPY」です。
理由としては、以下のようなことが挙げられます。
- 値動きが激しくない
- 米国と日本のニュースが手に入りやすい
- ドル円を分析しているトレーダーが多く情報が集まりやすい
- どこのFX会社を選んでもスプレッドが低い
- 仕事が終わったNY時間に活発に動く
それでは、それぞれについて詳しく紹介していきます。
基本的にこの条件に当てはまっている通貨ペアなら、どれを選んでも良いのですが、まずは一つ決めて値動きの癖を理解していきましょう。
初心者におすすめなのは値動きが激しくない通貨ペア
まずはじめに「通貨ペアの値動きが激しい」とは一体どんなことなのか説明してきます。
実際に取引している感覚になるので、細かい定義はありませんが、「FX初心者」が感じる値動きの荒さを前提とすると、以下のようにまとめられると思います。
値動きのスピードが速くて、エントリー・イグジットのタイミングがつかめないような通貨ペア
このような通貨ペアは、FX初心者があっちこっちに目線が振らされてしまい、値動きについていけない状態になってしまいます。
その点USD/JPY(ドル円)は、世界の取引量第二位と安定している通貨ペアになりますので、とても大きなニュースや重要指標などが無い限り、ゆっくりとした値動きなのでタイミングも取りやすく、初心者でも落ち着いて取引できます。
参考:こちらは、主要通貨ペア別「上位5位」までの取引量の推移をまとめた表になります。
取引量 (単位:10億ドル) |
2013年 | 2016年 | 2019年 | |||
取引量 | シェア (%) |
取引量 | シェア (%) |
取引量 | シェア (%) |
|
EUR/USD | 1,292 | 24.1 | 1,172 | 23.1 | 1,584 | 24.0 |
USD/JPY | 980 | 18.3 | 901 | 17.8 | 871 | 13.2 |
GBP/USD | 473 | 8.8 | 470 | 9.3 | 630 | 9.6 |
AUD/USD | 364 | 6.8 | 262 | 5.2 | 358 | 5.4 |
CAD/USD | 200 | 3.7 | 218 | 4.3 | 287 | 4.4 |
引用:BIS(国際決済銀行)為替取引調査より
ニュースが手に入りやすい通貨ペア
世界経済の中心のアメリカ合衆国のニュースは、日本でも容易に手に入ります。
そして、日本に住んでいれば、日本のニュースも新聞・テレビなどですぐに手に入ります。
また、米国は「英語」日本は「日本語」でニュースが配信されているので、どんな内容なのかもすぐに理解することができます。
つまり、今世界経済がどういった状況で、これからどのような政策になっていくのかが何となくでも分かれば、自分のトレードにおいて有利に働かせることも可能ですよね。
その点からいっても、USD/JPY(ドル円)はFX初心者が一番状況がつかみやすい通貨ペアだといえます。
多くのトレーダーの分析が手に入る通貨ペア
USD/JPY(ドル円)はEUR/USD(ユロドル)とならび、多くのトレーダーが活発に売買している通貨ペアです。
その為、書籍やSNSやYouTube・ブログなどで様々なトレーダーが、様々な角度から分析を行い発信しています。
つまり、USD/JPY(ドル円)は多くのトレーダーの分析のやり方が学べ、その中から自分なりの取引スタイルを作るきっかけにしやすいのです。
スプレッドが低い通貨ペア
トレードをする上で重要なコストとして、「スプレッド」があります。
これは、取引をする際に発生する手数料と捉えてもらえれば分かりやすいのですが、FX会社や通貨ペアによってコストの差が生じます。
そのコストがどのFX会社においても、低く設定されているのがUSD/JPY(ドル円)なのです。
つまり、利益がまだコンスタントにあげられない初心者にとって、スプレッドが低いということは、トレードで利益を出すために必要な要素となります。
USD/JPY(ドル円)は、多くのFX会社で0.2銭~0.7銭の間でスプレッド設定されていることが多いので、積極的にその利点をいかしていきましょう。
NY時間に取引しやすい通貨ペア
FXを始めたばかりは、仕事をしながら・家事をしながらなど、取引する時間も限られてくるでしょう。
生活しているわけですから、四六時中レートを気にしていることもできませんよね。
その限られた時間で取引をするわけですから、効率よく行う必要がでてきます。
そこで、ピッタリなのがUSD/JPY(ドル円)です。
米ドルと円の通貨ペアなので、日本人が活発に取引する時間と、米国が取引する時間に合わせてトレードすることが、一番効率的な方法になります。
その時間は、日本時間9:00~15:00までと22:30~翌1:00の時間帯です。
特に22:30~の時間は、FX取引が非常に活発に行われる時間なので、しっかりとした値動きが期待できます。
仕事が終わって夕食を済ませた後、22:30~からの1~2時間を使って効率的にトレードするスタイルができるのがUSD/JPY(ドル円)なのです。
取引スタイルによって通貨ペアは変わる
通貨ペア選びは初心者にとって重要なのは分かっていただけたと思いますが、トレードスタイルによっても選ぶ通貨ペアの基準があるので紹介します。
スキャルピング向けなのは?
スキャルピングに向いている通貨ペアは、スプレッド1pips(0.5銭)未満が理想です。
- USD/JPY(ドル円)
- EUR/JPY(ユーロ円)
- EUR/USD(ユロドル)
この辺りであれば、FX会社選ばずに低スプレッドでの取引が可能でしょう。
なぜなら、短時間で売買を繰り返す「スキャルピング」において、スプレッドは生死をわける重要な要素だからです。
スキャルパーと呼ばれ、短時間で爆発的な資産増加していくことから、初心者の方にも魅力的なトレードスタイルです。
スキャルピングをする上で、とても重要視しているのが「スプレッド」と「約定力」。
短期間で何回も売買を繰り替えし、早ければ数秒・数分以内の決済を1日の中で多い時で30回~50回、値動きによってはそれ以上の取引もします。
その為、一回の取引で得るpips数は、1pips~5pips程度を延々と積み上げていくのです。
つまり、1回のスプレッドが広くては、数pipsの利益の中に占める割合が多くなり、スキャルピングの旨味が消えてしまうことになってしまいます。
ですから、スプレッドが低スプレッドであることは、スキャルピングをする上で絶対に譲れない部分なのです。
デイトレード向けなのは?
デイトレードに向いている通貨ペアは、スキャルピングと比べて少し広く0.2銭~1.5銭ぐらいまでは許容出来るでしょう。
- USD/JPY(ドル円)
- EUR/JPY(ユーロ円)
- EUR/USD(ユロドル)
- AUD/JPY(オージー円)
- GBP/USD(ポンドル)
- AUD/USD(オジドル)
1日に数回、または1回程度の取引になるので、エントリーに関してもピッタリで入る必要性も高くありません。
その為、余裕をもったエントリーができる通貨ペアを選ぶことが大切です。
スイングトレード向けなのは?
スイングトレードに向いている通貨ペアは、スプレッドや約定力はあまり関係ありません。
それよりも重要なのは、保有する間にたまるスワップポイントや長期的なトレンドが出ているかどうかです。
スワップポイント多くもらえる
- ZAR/JPY(ランド円)
- TRY/JPY(トルコリラ円)
- MXN/JPY(メキシコペソ円)
高金利通貨であれば、為替差益の他にスワップポイントをコツコツ貯めていくことも出来ます。
一方的な値動きが出やすい
- EUR/USD(ユロドル)
- AUD/JPY(オージー円)
- GBP/USD(ポンドル)
- AUD/USD(オジドル)
- EUR/AUD(ユロオジ)
- GBP/AUD(ポンオジ)
スワップ運用に最適なのは?
高金利通貨とは?
高金利通貨とは、政策金利水準が高い国の通貨のことを指します。
日本のような低金利国からみると、他の多くの国の通貨は高金利になり、先進国でいうとオーストラリア・ニュージーランド、新興国ではメキシコ・トルコ・南アフリカなどが挙げられます。
高金利通貨の注意点
高金利通貨は高い利回りの一方で、政治・経済基盤の脆弱性によるリスクもあるので注意が必要です。
例えば、政治的な不透明性や地科学的リスク・経常赤字・対外債務など、一国を揺るがす事態は急激な為替レートの変動や、金利変動を引き起こす可能性があります。
スワップポイント狙いのおすすめ通貨は?
スワップをコツコツと貯めていくには、高金利通貨の取引が有利です。
- ZAR/JPY(ランド円)
- TRY/JPY(トルコリラ円)
- MXN/JPY(メキシコペソ円)
この3つは、ほとんどのFX会社で取り扱っているので心配ありません。
ただし、FX会社によって各通貨ペアでもらえるスワップポイントには差があるので、各FX会社でしっかり確認する必要があります。
現在確認できる国内のFX会社にて、偏りなく多くの通貨ペアで高いスワップポイントを提供しているのは「LIGHTFX」です。
勝負は一瞬!高ボラ通貨なのは?
ボラティリティとは?
ボラティリティとは、「ボラが高い」「ボラが低い」と使われ、通貨ペアの価格の変動率を指します。
FXだけでなく投資全般で使われている言葉なので、
- ボラが高い=価格の変動の幅が大きい
- ボラが低い=価格の変動の幅が小さい
と理解しておけば問題ありません。
高ボラおすすめ通貨は?
高いボラティリティ通貨の代表と言えば、GBP/JPY(ポンド円)です。
イギリスの通貨と日本の通貨の組み合わせですね。
値動きが荒々しく、ビューンと上昇したと思ったら次の瞬間、ズドーンと安値を割っていく様なダイナミックな値動きをするのが特徴で、最近では初心者の方にも人気な通貨ペアです。
実際にトレードしていた高ボラティリティ通貨ペアはこちらです。
- GBP/JPY
- GBP/USD
- GBP/AUD
- EUR/AUD
この4つであれば、スプレッドが多少広くても利益を残しやすい通貨ペアとなります。
高ボラティリティ通貨のデメリット
デメリット
- すぐにロスカットになる
- 経済指標で大きく動く
高いボラティリティで直ぐに利益が出せるということは、逆にすぐに損失にもなる可能性を秘めているということです。
FXは100%常に勝ち続ける事はあり得ません。
トレードは一定の確率で負ける要素も含んでいるので、勝ったり負けたりしながら利益を出していくものです。
その為、余裕をもった逆指値(ロスカット)を設定していないとすぐに損切することになってしまいます。
また、欧州時間に発表される経済指標でビュンビュン動いて、翻弄され余計な損切にあうこともしばしば。
その点を考慮しても、一瞬で勝負が決まる魅力的な通貨でもあるのは間違いありません。
高ボラティリティ通貨のメリット
- 短時間トレードに向いている
- NY時間に活発に動く
価格の変動が大きいため、短時間トレードでも利益を出しやすいです。
しっかりと分析を行ったうえで、自分のルールが確立されていれば比較的安定的に利益を重ねていける通貨ペアです。
ただし、一か八かのギャンブルトレードになりがちなので、運よく利益がでたとしても「何故このトレードで利益を残せたのか?」を振り返ることが大切です。
やみくもにエントリーしても、いずれ利益は相場にお返しすることになるので注意してくださいね。
各通貨の特徴
米ドル
国際取引の決済では圧倒的にドルが多く、最近話題になっている原油の産出国が輸出もドル決済です。
世界の外貨準備もドルの比重は6割以上を超えています。
ドルは世界の通貨の中心で、BIS(国際決済銀行)の調査でも外為市場のドルに絡んだ取引は全体取引量の85%にも上っています。
ユーロ
外為市場において、ユーロはドルに次いで2番目に取引の多い通貨です。
ドルが売られる時は、ユーロが買われる傾向が強いのが特徴です。
ポンド
主要通貨のなかで一番値動きの激しい通貨がポンドです。
一方的に動きが出るとどこまでも一直線に進む傾向が強く、レンジ相場になると高値から安値更新からの高値更新などざらにあります。
理由として考えられるのは、主要通貨の中では流動性が比較的少ないことと、取引しているのが英国(イギリス)中心というわりには投機的な大口取引がさかんにおこなわれている点があります。
ロンドンフィックスではその値動きは顕著に表れ、その日の中で一番の値動きをすることも珍しくありません。
FX初心者におすすめな通貨ペアはドル円!
まとめ
- 取引量が圧倒的に多く、安定した値動きをしやすい
- 初心者でも情報の収集が容易
- デイトレ・スキャルピングにも向いている
このような理由から、個人的に勧めるならドル円で、FX初心者には最適な通貨ペアの一つだと思います。
勿論、EUR/USDやEUR/JPY、GBP/USDやGBP/JPYで初めからスタートしても問題ありませんが、一番やってはいけないのが、はじめから複数の通貨ペアを監視することです。
複数の通貨ペアを監視してしまうと、エントリータイミングを逃してしまったり、逆に余計なところでエントリーしてしまうことも発生し、各通貨の特徴をじっくりと観察することもできません。
ですので、始めたばかりの方は、まず一つ、自分の性格やライフスタイルにあった通貨ペアを選ぶことをおすすめしたいと思います。