逆張りってどういう意味ですか?
という疑問にお答えします。
FXに限らず相場では、「順張り」「逆張り」という言葉をよく耳にします。
そして、初心者が最も稼ぎやすいのは「順張り」と言われ、「逆張り」は危険だ!と言われています。
【結論】初心者の逆張りは危険!
結論からいうと、「逆張り」は危険です。
ダウ理論をベースに考えても、逆張りは勝ちにくい戦略になります。
» 参考:【FXテクニカル分析】|FX初心者が負けない為の基礎知識を徹底解説!
逆張りの意味
逆張りを調べると以下のような意味が説明されています。
ぎゃく ばり [0] 【逆張り】
( 名 ) スル
相場のよいときに売り、悪いときに買うこと。引用:Weblio
つまり、相場が上昇しているときに売る、相場が下降しているときに買うとされています。
だけど、その考えで行くと逆張りになりやすくなるの。
逆張りだと利益を伸ばしにくく、損切にあいやすいので初心者にはおすすめはできません。
では、実際にチャートを見ながらどこが逆張りになるのか考えてみます。
逆張りをチャートで解説
ここでは、逆張りのイメージをつかんでもらって、余計な負けを減らしてもらえればと思っています。
5分足ドル円DMMFXチャート
赤い矢印が上昇の波で、青い矢印が下降の波です。
大きな流れは、画面左から上昇しているので、Ⓐ地点のショート(売り)は「逆張り」となります。
Ⓐ地点でショートをした場合は、安値を更新できずに高値を抜けて損切になっているのが分かると思います。
今度は、黄色の縦線からは、大きな流れは下降しているので、Ⓑ地点でのロング(買い)は「逆張り」となります。
ただ、相場を分析するときは、複数足を組み合わせることが多いので単一の足だけで勝ち続ける事は難しいの。
なので、まずは逆張りってどういうことなのか?を理解してもらえればOK。
ここでは、逆張りのイメージをつかんでもらって、余計な負けを減らしてもらえればと思っています。
複数足の分析のやり方については、別の記事で詳しくまとめていきます。
日足ドル円LINEFXチャート
今度は2019年4月~2019年8月の日足のチャートです。
この場合は、日足レベルで二ヶ月近く下落を続けて、1カ月間横ばいになって8月にズドンと底割れしてますね。
日足ドル円LINEFXチャート
これは、2019年年明けに起きた「フラッシュ・クラッシュ」です。
この時は、2019年1月3日の午前7時に一気に円高に進み、104円後半まで下落しました。
その後緩やかに上昇はしましたが、ロングのポジションを持っていたとしたらゾッする出来事です。
日足ドル円LINEFXチャート
このチャートでは、1か月近く上昇する局面です。
途中でショートをしたら、踏みあげられてしまう展開になります。
逆張りに適しているオシレーター系
逆張りはダメと言うけれども、逆張り系のオシレーターを使った手法もいくつかあるので紹介します。
実際に多くのFX会社のチャートには標準で搭載しているものだとRSI、ストキャスティクス、MACDなどが代表的なものです。
こまかな使い方については、「【FXテクニカル分析】|FX初心者が負けない為の基礎知識を徹底解説!」でまとめていますので、ご覧ください。
では実際にそれぞれのテクニカル指標を設定したチャートを見てみましょう。
RSI
RSIとは、「Relative Strength Index」の略で、日本語でいうと「相対力指数」と呼ばれ、一定期間においての終値ベースで値上がりした幅と値下がりした幅を数値で表し、買いと売りのどちらの勢いが強いのかを表します。
図のように50%を中心に、上下100%~0%の範囲で推移し、買いが強い場合は50%以上で推移、売りが強い場合は50%以下で推移します。
基本的なエントリーポイント
- 売りサイン:青い線が70~80を上抜けてから、再度青い線が70~80を下抜けたときにショートエントリー。
- 買いサイン:青い線が25~20を下抜けてから、再度青い線が20~25を上抜けたときにロングエントリー。
チョットした裏技情報
RSIは通貨や時期によって癖があるので、ドル円は80以上での売りシグナルになっていて、ポンド円は60以上で売りシグナルなど反応する数値が変わる場合があります。
- 通貨ペアによって売買シグナルの数値が変わるので、過去チャートを分析し、適正な数値の組み合わせを見つける。
- 期間によって売買シグナルの数値が変わるので、過去チャートを分析し、適正な数値の組み合わせを見つける。
ストキャスティクス
ストキャスティクスで表示されている3本の線をそれぞれ「%K(パーセントK)」、「%D(パーセントD)」「Slow%D(スロウパーセントD)」と呼びます。
それぞれ3本の動きかたとして、直近の値動きに反応する順番は「%K(一番早い)>%D(遅い)>Slow%D(一番遅い)となります。
主な売買シグナルとしての使い方は、
70%~80%以上から買われすぎと判断し「ショート」で逆張りを狙う。
20%~10%以下から売られすぎと判断し「ロング」を逆張りで狙う。
基本的なエントリーポイント
- 買いサイン:%K・%D・Slow%Dの3種類が70%を超えている状態から、%DがSlow%Dを下に抜けたときにショートエントリー。
- 売りサイン:%K・%D・Slow%Dの3種類が30%を下回っている状態から、%DがSlow%Dを上抜けたときにロングエントリー。
チョットした裏技情報
エントリー回数は減りますが、失敗(損失)を減らしたい場合は、判断する数値をシビアにすることでダマシを回避する確率をあげられます。
- 買いサイン:%K・%D・Slow%Dの3種類が80%を超えている状態から、%DがSlow%Dを下に抜けたときにショートエントリー。
- 売りサイン:%K・%D・Slow%Dの3種類が20%を下回っている状態から、%DがSlow%Dを上抜けたときにロングエントリー。
オシレーター系全般にいえることですが、相場が横ばい状態や一定の値幅で動いている場合などシグナルは精度が高くなる傾向があります。
得意な相場は、緩やかな上昇や緩やかな下降などでは効果的なテクニカル指標です。
MACD
MACDとは「Moving average Convergence/Divergence Trading Method」の略で、日本語で言うと「移動平均収縮拡散手法」と呼ばれ、短期の移動平均と中長期の移動平均を使った売買手法です。
基本的な売買タイミングは、図で示したようなデッドクロス(DC)ででショート(売り)、ゴールデンクロス(GC)でロング(買い)の判断していきます。
基本的なエントリーポイント
- 売りサイン:MACD(青い線)が上向き(右肩上がり)から、横ばいになりシグナル(赤い線)を下に抜け(デッドクロス)したときにショートエントリー。
- 買いサイン:MACD(青い線)が下向き(右肩下がり)から、横ばいになりシグナル(赤い線)を上に抜け(ゴールデンクロス)したときにロングエントリー。
チョットした裏技情報
エントリー回数は減りますが、以下の点に注意してエントリーするとダマシを回避する確率をあげられます。
- 売りサイン:MACD(青い線)が上向き(右肩上がり)から、横ばいになりシグナル(赤い線)を下に抜け(デッドクロス)と同時に0ラインを下抜けしたときにショートエントリー。
- 買いサイン:MACD(青い線)が下向き(右肩下がり)から、横ばいになりシグナル(赤い線)を上に抜け(ゴールデンクロス)と同時に0ラインを上抜けしたときにロングエントリー。
初心者は順張りが簡単
逆張りについてのおさらい
- 逆張りは初心者には向いていない
- 逆張りに適しているテクニカル指標
- 逆張りは落ち着いているレンジ相場に向いている
しっかりとしたトレンドがでている時の「逆張り」は危険なので、相場の流れになれていない初心者にはおすすめできません。
逆張りが有効なのは、トレンドがでていないレンジ相場や、相場が緩やかな上昇・下降の時なので、逆張り危険度は下がります。
ですが、テクニカル指標を使った逆張りトレードにおいて、通貨ペアの癖や時期的な値動きの癖もあるので、有効な場面を過去検証してから使うようにして下さい。