損切のタイミングってどうやって決めたらよいか分かりません。
という疑問にお答えします。
損切のタイミングは難しいですよね。損切したら思った方向へ伸びることはしょっちゅう、とはいって損切しないとズルズルとトレンドが出て強制ロスカットなんてことに…。
この記事では、損切歴15年の損切しまくって掴んだおすすめの損切タイミングについて紹介します。
損切りタイミングの決め方は?
結論からいうと、損切を決めるのはエントリー前がベストです。
なぜならエントリー後に損切するということは、エントリーした後に損切の場所や利食いの場所を決めるということになり、トレードにおいてとってもリスキーな行動になるからです。
どっちにいくか分からないから、エントリーしてから考えるというのは絶対にやめておきましょう。
やり方としては、エントリー前に相場がどうなったら損切をし、どうなったら利食いをすると紙に書いて目の前においておきましょう。
そうすれば、一先ずはそのレートに到達したら損切することができます。
まずは、損切することから慣れていくことが大切です。
損切りタイミングで注意すること
損切タイミングで注意しなくてはいけないことがあります。
それは、指標発表時においての損切タイミングです。
通常の相場環境であれば、躊躇なく損切出来ていたとしても、突然大きな値動きが出る指標時ではそううまくはいきません。
要は慣れの部分になるのですが、エントリー前に想定しておいた事が通用しなくなることがほとんどですので、指標前にはポジションを持たないようにしておきましょう。
指標前にお知らせしてくれるツールなどを利用すれば、余計な値動きに巻き込まれずに済みます。
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もし万が一指標発表時にポジションを持っていたとしたら、トレードシナリオの想定を超えた時点で損切と利食いをしておきましょう。
そもそもその値動きは予想を超えているのですから、自分では対処できないと諦めておけば、次のトレードチャンスにかけることができます。
とはいっても、最初の損切幅は、前回の高値・安値から数pips離してストップを設定しておくのが一般的に多いです。
その他の損切のルールについては、「【FX損切】の基準(ルール)作り方|強制ロスカットばかりの初心者へ向けて」にてまとめていますので、2~3分お時間があればご覧ください。
利食いは早く、損切りは遅くなる理由
なぜ利食いは早くしてしまって、損切は遅くなってしまうのか?
よく言われているのがプロスペクト理論です。
ざっくり説明すると、人は確率通りに動きにくいということ。
何故か損する行動をしてしまうという傾向があります。
それが、プロスペクト理論と言われているものです。
プロスペクト理論を用いた質問(Wikipediaより)
- 選択肢A:100万円が無条件で手に入る。
- 選択肢B:コインを投げ、表が出たら200万円が手に入るが、裏が出たら何も手に入らない。
- 選択肢A:無条件で負債が100万円減額され、負債総額が100万円となる。
- 選択肢B:コインを投げ、表が出たら支払いが全額免除されるが、裏が出たら負債総額は変わらない。
プロスペクト理論解説
質問1は、どちらの選択肢も手に入る金額の期待値は100万円と同額である。にもかかわらず、一般的には、堅実性の高い「選択肢A」を選ぶ人の方が圧倒的に多いとされている。
質問2も両者の期待値は-100万円と同額である。安易に考えれば、質問1で「選択肢A」を選んだ人ならば、質問2でも堅実的な「選択肢A」を選ぶだろうと推測される。しかし、質問1で「選択肢A」を選んだほぼすべての者が、質問2ではギャンブル性の高い「選択肢B」を選ぶことが実証されている。
この一連の結果が意味することは、人間は目の前に利益があると、利益が手に入らないというリスクの回避を優先し、損失を目の前にすると、損失そのものを回避しようとする傾向(損失回避性)があるということである。
質問1の場合は、「50%の確率で何も手に入らない」というリスクを回避し、「100%の確率で確実に100万円を手に入れよう」としていると考えられています。
この心理が働くと、いわゆるチキン利食いになり早めの利益確定をしてしまいます。
また、質問2の場合は、「100%の確率で確実に100万円を支払う」という損失を回避し、「50%の確率で支払いを免除されよう」としているということになります。
こちらの場合が損切を躊躇してしまい、ズルズルと建値に戻らないかと思っているうちに大きな損失を抱えてしまいます。
FXで損切りタイミングを徹底させる3つの方法・コツ
損切は遅くなり、利益確定は早くなってしまうのは、人間の心理的な面からいっても通常なことです。
ですが、相場で利益を残していくには「大衆の逆をいけ」と言われているように、損切を早く・利益確定を遅くしていくことが大切になってきます。
つまり、通常のことをしていても利益は残らず退場の確率だけが上がっていくことになります。
ですから、損切ができるようにし、せめて一発退場をしないようにしておきましょう。
損切は利益を積み重ねるうえで大事な経費
1つ目のコツは、「損切は必要経費だ」と思うことです。
損切というと、どうしても悪いイメージがありますが、FXにおいての損切は絶対に必要なことで、損切無しで利益をあげることはほぼ不可能です。
損切=悪いイメージ・利益=良いイメージ
そうすることで、「FXとはトータルで勝つゲーム」だということを意識するようにしてください。
つまり、一回一回の負けトレードで狼狽える必要は全くないということです。
前もって損切は決めておく
エントリーする前に、ここまで来たら損切すると決めておきます。
それは、「自分がエントリーしている基準」が崩れたら損切するということを徹底します。
例えば、〇〇MAを割ったら損切、トレンドラインを抜けたら損切、水平ラインを割ったら損切など、どんなルールでも良いので前もってそこで損切をすることです。
そうすることで、大きな損失を防ぐことができ更に自分のトレードを客観的に見直すことができるようになります。
つまり、トレードを見直して更に精度の高いトレード手法を構築する材料になってくるのです。
自分のトレードの見直しは、非常に大きなメリットになりますので是非実践することをおすすめします。
というのも、自分で検証して腑に落ちるまでとことん理解しないと、どんな優秀な手法であれ自分のものにならないからです。
時間で損切をする
トータルで勝つことを意識するようになった、自分の手法も沢山検証して腑に落ちるようになった。
でも、損切する時になると躊躇してしまい、損切ができずにズルズルと引きづって利益を吹き飛ばしてしまう。
そんな場合の最終手段ですが、それは「時間になったら、問答無用で損切する」です。
荒っぽい考え方かもしれませんが、個人的には口座資金が吹き飛ばされなければいつでも増やすチャンスがあると思っています。
ですから、まず第一に考える事は思惑と違うことがおきたら、それは「いつか損切するしかない」訳で、遅いか早いか問題だからです。
つまり、引き際をどこにするかだけを考えるということです。
この場合は、何時になったら微益でも微損でも損切(ポジションクローズ)するということです。
そうすることで、一旦の資金拘束からは離れられるので、次のチャンスを準備することができます。
損切タイミングは違うと感じた時
損切タイミングは、何年やっていても「もう少しよいタイミングで切れないかなぁ」と模索をし続けるもので、終わりがないと思っています。
損切タイミングがつかめなくて悩んでいたとしても、それはずっと悩み続けるもので、より良いトレードをしようと考えている限り続くものだろうという気がします。
ですから、まずは損切ができるようになって、損切してもトータルで利益が残るという経験を積んでいく事が大切だと思います。
自信がつけば、何回損切したって結局勝つんだと分かっていれば躊躇ない損切ができる様になります。
とにかく、「一発退場」を避け、コツコツと利益を積み重ねていきましょう。